猫の急性腎不全、ステージ4から2まで回復した話

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以前、猫の慢性腎不全、治療費のリアルという記事で紹介した猫の、もう一つのエピソードです。実はこの子は、慢性腎不全でお別れする何年も前に、一度「急性腎不全」で「覚悟してください」と言われたことがありました。そこから奇跡的に回復し、その後5年以上を元気に過ごしてくれました。「そんなこともあるのか」と、飼い主の私自身が一番驚いた経験なので、記録として残しておきます。

異変に気づいたきっかけ

ある日突然、ご飯を食べなくなり、ベッドの下から出てこなくなりました。

この猫は人にはまったく懐かず、他の猫とばかり仲良くするタイプでした。ふだんから距離のある関係だったこともあり、様子がおかしいと気づくのに時間がかかってしまい、判断が難しかったのを覚えています。

しばらくしてベッドの下から出てきたものの、ふらつきながら歩いていました。これは普通ではないと、急いで動物病院に連れて行きました。

「覚悟してください」と言われたステージ4

血液検査の結果、腎臓の数値はステージ4。動物病院で「覚悟してください」とはっきり言われるほどの深刻な状態でした。ステージ4は、腎臓がほぼ機能しなくなり、尿がほとんど作れなくなる末期の状態です。体重減少や無気力、けいれんなどの神経症状が出ることもある、命に関わる段階だと説明を受けました。

毎日のような点滴通院

覚悟はしていましたが、できることはすべてやろうと決め、毎日のように点滴に通いました。水分と電解質を補うための点滴治療を、根気強く続けました。

点滴を続けて1週間ほど経った頃、「あれ、なんだか元気になってきていないか」と感じる瞬間がありました。そこから1〜2ヶ月ほど、点滴治療をさらに継続しました。

ステージ2まで回復、獣医も驚いた

そして再検査をしたところ、数値が回復していました。最終的にステージ2まで戻っていたのです。診てもらっていた獣医師も、この回復ぶりには驚いていて、「慢性ではなく、急性だったのかもしれませんね」と話していました。

慢性腎不全は進行を止められない病気ですが、急性腎不全は原因によっては、適切な治療で腎機能がある程度戻ることがあります。この猫のケースは、まさにそれが当てはまったのだと思います。

急性腎不全と慢性腎不全の違い

同じ「腎不全」でも、急性と慢性ではまったく性質が異なります。

  • 慢性腎不全: 3ヶ月以上かけて腎臓がゆっくりダメージを受け続ける。進行を遅らせることはできても、基本的に回復はしない
  • 急性腎不全: 数時間〜数日という短期間で急激に腎機能が低下する。脱水、心臓病による血流低下、感染症や中毒、尿路の詰まりなどが原因になる。進行は非常に早く命に関わるが、原因を取り除き適切な治療を受ければ、腎機能がある程度回復する可能性がある

ステージだけを見ると同じように深刻でも、急性か慢性かによって、その後の見通しが大きく変わってくるということです。

ただし、急性腎不全から命を取り留めても、そのまま慢性腎不全に移行してしまうケースもあると言われています。回復できたからといって、油断はできません。

早期発見のためのポイント

急性腎不全は進行が非常に早いため、時間との勝負です。以下のようなサインが見られたら、様子見せずすぐに動物病院を受診することが重要とされています。

  • 突然の激しい嘔吐(食事に関係なく続く)
  • 好物でもまったく口にしない食欲不振
  • 普段は活発なのに、急にぐったりして動きたがらない元気消失
  • 脱水症状(皮膚の弾力低下、歯茎の乾燥、目の落ち込み)
  • 尿量の変化(初期は尿がほとんど出ない、回復期には逆に多くなることも)

うちの場合、人に懐かない猫だったこともあり、こうしたサインに気づくのが遅れてしまいました。ふだんの接触が少ない猫ほど、食欲やトイレの回数など、行動面での変化を意識して観察しておくことが大切だと感じています。

その後、5年以上を共に過ごして

この急性腎不全を乗り越えてから、この子は5年以上、元気に過ごしてくれました。ただ、最終的には慢性腎不全を患い、お別れすることになりました。そのときの治療費や経過については、猫の慢性腎不全、治療費のリアルにまとめています。

一度大きな危機を乗り越えたからといって、その後ずっと安心というわけではありません。それでも、あのとき諦めずに治療を続けたことで、5年以上の時間を一緒に過ごせたのは、間違いなく価値のあることだったと思っています。

まとめ

「ステージ4=覚悟」というのは、決して大げさな話ではありません。それでも、原因や状態によっては、そこから回復できることもあるのだと、身をもって知りました。もし今、深刻な数値を前に落ち込んでいる方がいたら、諦める前に、できる治療を獣医師とよく相談してみてほしいと思います。


※本記事は個人の飼育・通院記録であり、獣医療行為や診断を代替するものではありません。ペットの体調に異変を感じた場合は、必ずかかりつけの動物病院にご相談ください。